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沖縄のダイビングシーズン
Seasons in Okinawa
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春(3月-5月)
沖縄の春は、気温が20~25℃ほどで、とても過ごしやすい季節です。湿度もまだ高くなく、快適な気候が続きます。3月でも本州の初夏のような温暖さがあり、海開きが始まる地域もあります。日差しの強く南風が吹く日はとても暖かいですが、逆に北風で日が出ていない日など、朝晩は肌寒さを感じる日もあります。
■沖縄の春の海
海水温は21-22℃程度で、4月中旬ぐらいまではドライスーツのお客様もいらっしゃいます。5mmのウェットスーツ+フードベストでもダイビングが可能です。風が弱く日差しが強い日は夏の暑さを感じることもあります。沖縄本島近海、慶良間諸島では3月下旬までザトウクジラを見ることができます。また、春は魚たちの産卵のシーズンですので、たくさんの幼魚を観察することができます。5月から6月にかけては満月の前後の夜にサンゴの産卵を見ることができます。ナイトダイビングで真っ暗な海の中、サンゴが一斉に放卵する様子は圧巻です。
梅雨(5月下旬-6月)
沖縄では梅雨の時期も1日を通してずっと雨が降り続けるわけではありません。一時的に激しいにわか雨や強風をともなうスコールに見舞われることが多いです。雨でも楽しむことのできるダイバーにとって梅雨はある意味いい季節です。というのも、観光のお客様にとって沖縄のハイシーズンは7月から。その時期に比べると航空券やホテルが安いので、旅行代金を抑えることができます。
■沖縄の梅雨の海
この時期にはテンジクダイやスズメダイ、クマノミの仲間の卵が孵化して幼魚が出てきます。マクロ好きの方にはもってこいのシーズンです。また、前述の通り、5月から6月の満月の前後の夜にはビッグイベントのサンゴの産卵があります。
まだダイビングのライセンス(C-Card)をお持ちでない方にはこの時期の講習がおすすめです。比較的旅費が安く済み、水温も上がった梅雨時期に講習を済ませることで、夏本番のダイビングを楽しんでいただけます。
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夏(7月-9月)
7月からは夏の暑さが本格的に訪れます。まさに南国リゾート!といった気候が続き、最高気温が30℃を超える日も多いです。しかし島国の沖縄では風通しがとても良いので、ひとたび木陰に入ればとても涼しいということも多々あります。東京出身の私としては、新橋のコンクリートをスーツで歩いていた時の何倍も涼しく感じます。海の上では日差しの照り返しも強いので、サングラスや日焼け止め効果のあるリップクリームなどもお持ちになった方がいいかと思います。
■沖縄の夏の海
梅雨明け直後に吹く強烈な季節風、夏至南風(かーちーべー)の時期を除けば比較的穏やかな日が続きます。強い日差しに照らされるカラフルなサンゴはもとより、座間味島や恩納村の地形ポイントも楽しむことができます。
台風の沖縄・奄美への接近数(気象庁発表)
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | |
2024年 | 1 | 1 | 2 | 3 | 1 | ||
2023年 | 1 | 2 | 1 | 1 | 2 | 1 | |
2022年 | 3 | 2 | 4 | ||||
2021年 | 1 | 1 | 1 | 3 | 1 | 1 | |
2020年 | 4 | 2 | 1 |
秋(10月-11月)
沖縄の秋は気温が25℃前後で湿度も低く、過ごしやすい季節となります。台風シーズンが終わり、晴れの日が多くなるので、アウトドアや観光に最適な季節です。また、農作物の収穫期でもあり、ドラゴンフルーツやシークワーサー、パパイヤ、ウリズンなど新鮮な農産物を楽しむことができます。
■沖縄の秋の海
夏の観光シーズンが終わり、静かにダイビングを楽しめる季節です。水温は26℃前後でまだ暖かいですが、プランクトンが減り、透明度が上がります。慶良間諸島ではマンタとの遭遇率が高まる時期でもあります。
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冬(12月-2月)
沖縄の冬は本州よりずっと穏やかで、最低気温が10℃を下回ることはほとんどありません。しかし、強い北風の影響で体感としては寒く感じることがあります。
■沖縄の冬の海
冬の沖縄の海水温は21~22℃まで下がります。ドライスーツや5mmウェット+3mmフードベストが必須です。ウミウシがたくさん観察でき、1月頃からは大きなコウイカの仲間であるコブシメが浅場へ移動して来ます。水中で1mを超えるイカを初めて見たときは、きっと驚くことでしょう。また、冬場は美しい砂地のポイントに行くことも多く、この時期ならではの景色が楽しめます。そして、冬の沖縄で最も有名な光景はザトウクジラです。毎年この時期になると、6000キロも離れたベーリング海から繁殖と子育てのためにやってきます。ダイビングに行く道中で見られるだけでなく、ホエールスイムツアーも開催していますので、ライセンス(C-Card)をお持ちの方は水中でも見ることできます。15mにもおよぶその巨体が目の前で泳ぐ姿は圧巻です。